地震が多発する地域において文化的に重要な建築物を保存するには、これらの歴史的構造物が実際の地震荷重にどのような動的反応を示すかについて深い洞察を得る必要があります。マリアノ・ガルベス大学がMTS地震シミュレーション技術を活用して、グアテマラの豊富な建築遺産の耐震性を高めるために必要な実験データを取得した方法を紹介します。
グアテマラで最初に実施された仙台防災枠組において、マリアノ・ガルベス大学の研究者らは、16世紀のサンレイモンド教会が強い地震荷重を受けた当時の動的応答の研究を行いました。この研究では、実験的、数学的、歴史的データが採用されました。実験的な構成は、MTS二軸地震シミュレータの上に構築された教会の日干しれんがスケールのレプリカで構成されたものでした。数学的モデルは元の教会の寸法を反映しており、石組みと粘土の図形的および機械的特性が組み込まれていました。歴史的データには、1976年のマグニチュード7.5の地震で教会が受けた観測された被害が含まれていました。 2012年に記録されたマグニチュード7.4の地震を実験的モデルと数学的モデルの両方に与え、その結果を分析し、1976年に起きた実際の被害と比較しました。
この研究は、グアテマラのマリアノ・ガルベス大学の工学・数学・物理科学研究所(in3)の地震工学研究所によって行われました。 結果から得られた知見は、数学的モデルの検証、構造の改修戦略の設計、類似した歴史的構造を保存するベストプラクティスの公表に貢献しました。




